アスタキサンチンという美容成分を耳にしたことがあっても、アスタキサンチンがどんな美容効果をもたらすのか知らない人も多いのではないでしょうか。
アスタキサンチンとは天然由来の成分であり、カニやエビ、サケやオキアミのような海洋成分に含まれる赤いカロチノイド(カロテノイド)です。
カロチノイドとは天然に存在する色素のことを言うのですが、アスタキサンチンの赤い色素にはβカロチンやビタミンE以上に強力な抗酸化力があり、活性酸素による肌ダメージをブロックする効果が期待できるのです。
活性酸素は、体内の細胞をさびつかせてシミやシワ、たるみなどのエイジングサインを引き起こします。
聞きなれない言葉かもしれませんが、活性酸素は加齢やストレス、紫外線や喫煙などさまざまな原因で体内に大量発生するため、アスタキサンチンのような抗酸化成分を化粧品やサプリメントで積極的に補うことがエイジング対策の基本と言えます。
では、抗酸化成分のアスタキサンチンを配合した化粧品にはどのようなスキンケア効果が期待できるのか詳しく解説していきます。
シワやたるみの予防
アスタキサンチン化粧品は、肌のハリや弾力をキープする線維芽細胞の働きをサポートすることができるためシワやたるみの予防につながります。
線維芽細胞とは肌の真皮に存在する組織で、コラーゲンやエラスチンなど肌の弾力のもとになる成分を合成する働きがあります。
しかし、活性酸素の影響で線維芽細胞の働きが衰えてしまうと、コラーゲンやエラスチンを合成できなくなって肌がたるんだりシワができてしまうのです。
アスタキサンチンの働きでたるみを予防すれば、雫状に広がるたるみ毛穴を予防することにもつながりますし、シワを予防することで見た目の若々しさをキープすることができる嬉しい効果も期待できます。
シミ・くすみの予防
アスタキサンチンの持つ抗酸化作用で、肌のターンオーバーを整えシミやくすみを予防することができます。
肌のターンオーバーとは一定の周期で表皮が生まれ変わることを言うのですが、シミやくすみの原因となるメラニン物質も肌のターンオーバーとともに肌の外へ排出され、古い角質とともに垢となって剥がれ落ちていきます。
しかし、活性酸素や間違ったスキンケアによってターンオーバーのサイクルが乱れてしまうと、本来、垢となって剥がれ落ちなくてはならないメラニン物質や古い角質が肌の表面に滞るため、肌全体がくすんで透明感がなくなってしまうのです。
また、活性酸素はメラニンを合成するメラノサイト(色素細胞)の働きを活性化させる働きがあるので、シミやそばかすの原因に。
アスタキサンチン化粧品を取り入れることで活性酸素を除去することができれば、シミやくすみを予防してクリアな肌が目指せるのです。
炎症を予防する
アスタキサンチン化粧品には抗炎症作用があるため、肌荒れを防ぐ効果が期待できます。
炎症自体、自分の体や肌を守るために起こる現象なので抗炎症作用を持つアスタキサンチン化粧品を使用しても意味がないのでは?と思われますが、炎症によって体や肌の健康を維持するエネルギーを使いすぎてしまうと、肌荒れが慢性化して敏感肌になることも。
炎症がきっかけで肌のバリア機能が低下して悪循環に陥ることがあるため、アスタキサンチン化粧品を取り入れて炎症を慢性化させないようにすることが大切なのです。
抗酸化作用で肌老化を防ぐ
あなたは、加齢とともになぜ肌トラブルが増えるようになるのか疑問に感じたことはないでしょうか。
エイジングサインの原因は、主に外で浴びる“紫外線”と体内で増える“活性酸素”です。
紫外線によるダメージは「光老化」とも呼ばれ、シミやくすみ、たるみなどを引き起こしますが、日焼け止めを常用すれば光老化をある程度防ぐことができます。
一方、活性酸素は目に見えないものですし、ストレスや加齢、大気汚染などさまざまな原因で体内に発生するので対処が困難です。
活性酸素が体内に発生すると細胞が次々に酸化されるので、肌のハリに欠かせない線維芽細胞の働きや、健康的な肌作りに欠かせない代謝を阻害します。
アスタキサンチンには、コエンザイムQ10の約800倍、ビタミンCの6000倍以上と言われるほどの抗酸化作用があるので、活性酸素によるダメージから肌を守る効果が期待できます。
日焼け止めでは防げないエイジングサインは、アスタキサンチンの持つ抗酸化パワーでケアしましょう。
肌荒れの改善
アスタリール社の実証実験において、表皮の炎症を抑制することで紫外線や乾燥が原因で起きる肌荒れを防ぐ効果が確認されています。
表皮による肌荒れは、コラーゲンの分解を促進するMMP-1の分泌を促すためハリの低下やシワにつながります。
加齢だけではなく、環境による肌ストレスを受けやすい人は、アスタキサンチンによる肌荒れ対策が必要といえるでしょう。